■サンフレッチェ広島コンビは機能せず
同クラブの選手が同サイドで起用されて活躍した、というロジックで行けば、ともにサンフレッチェ広島でプレーする左ＳＢの佐々木翔と左ＳＨの森島司も良いコンビネーションが築けるはず。しかし、佐々木は本職ＣＢであり、クラブでは３バックの左を担当している選手。一方の森島はクラブでＩＨやシャドーを務めており、２人とも中央ポジションが住処だ。
そういった背景もあり、森島は基本的にハーフスペースに位置。佐々木は森島とプレーエリアが被らないように大外レーンに立つものの、そこは攻撃時の得意なポジションではないため終始やりづらそうにしていた。結果的に左サイドは機能することなく、こちらのエリアからのチャンス演出はほとんど見られなかった。
ここまでの２試合で、同じクラブの選手を近いポジションで起用して両者の連携を活かすという森保一監督の意図は見られたが、やはり人には適材適所というものがある。優勝がかかる７月２７日の韓国代表戦では、選手の特徴が引き出されやすいような組み合わせが見られることを期待したい。
