■7月16日/明治安田生命J1第22節 鹿島アントラーズ 1-1 ヴィッセル神戸(カシマ)
ヴィッセル神戸をホームに迎えた鹿島アントラーズは、後半早々にFW大迫勇也に先制を許す展開となった。さらに、後半15分にはキム・ミンテが2枚目のイエローカードを受けて退場。苦しい状況に陥ったが試合終盤に和泉竜司が同点弾を決めて土壇場で黒星を回避した。
かつてカシマのピッチを駆け抜けた9番の手痛い恩返しだった。後半7分、大迫が中央でボールを持ち出して鹿島のDFラインを下げると、右に開いていた小田裕太郎にパス。その戻ってきたクロスに頭で合わせ、先制ゴールを奪ったのだ。キム・ミンテの背後から前に飛び出す動きは、このスタジアムで何度も見せてきた動き。ただ、喜びの咆哮を向ける先は、鹿島のサポーターではなくビジター席に向かってだった。
1点ビハインドとなった鹿島は追いつこうと気持ちを前に向けた矢先、キム・ミンテが退場。しかも、よりによって大迫の突破を止めようとして招いた判定だった。かつての頼れるストライカーは、怖い存在となってホームチームに手厳しい恩返しをした。
しかし、鹿島には鈴木優磨がいる。後半42分、最終ラインから出たロングボールをペナルティエリア内で鈴木がマイナス気味に折り返す。そこに走りこんだのは和泉。ハードワークが売りの背番号11は、試合終盤にもかかわらずボールを浮かせることなく冷静に押し込んだ。鈴木の“鬼迫”のおぜん立てが、鹿島を救った。