■首位・横浜ＦＣは終了直前まで秋田にリードされ…
首位の横浜ＦＣは苦しんだ。苦しんで、苦しんで、本当に苦しんで、それでも最後に勝点１をゲットした。
この日対戦したブラウブリッツ秋田には、１５節のアウェイゲームで０対１の苦杯をなめている。この日も０対０で迎えた６８分、ロングスローから波状攻撃を浴びて先制を許した。
１７節から８試合勝利のない秋田が、ＧＫ田中雄大を中心に粘り強く守ってくる。７６分と８４分の小川航基のヘッドは、いずれも枠をとらえられない。横浜ＦＣは決定的なシーンを作り出せないまま、試合は最終盤へ向かっていく。
９０+７分、横浜ＦＣは右ＣＫを得る。アディショナルタイムの表示は「５分」だった。おそらくはラストプレーだ。ＧＫ田中が触ったボールはファーサイドへ流れ、横浜ＦＣのＭＦ松浦拓弥が収めＤＦ武田英二郎へつなぐ。レフティーの武田がクロスを入れると、ゾーンディフェンスの間で背番号１８がフリーになっていた。小川だ。
ファーサイドからニアサイドへ瞬間的にポジションを移し、得意のヘディングシュートを放つ。ここまで４試合連続得点と好調の小川が、フリーの一撃を外すはずもない。ＧＫ田中が一歩も動けないヘッドが、ゴールネットに突き刺さった。その直後、試合終了の笛が鳴り響いた。
