■仙台は「ゲームの締めかた」に課題

 このまま3対0でゲームを終わらせることができれば、理想的な試合と言えただろう。ところが、85分と90+6分に失点してしまうのだ。

 試合後の原崎政人監督は、「6月に勝点3を取ることができなくて、リーグ戦では4試合勝利がなかったなかで、このゲームに関しては内容うんぬんより勝点3が絶対に必要な試合だったので、勝利して勝点3を取れたことに関しては非常によかったと思います」と、まずは結果を評価した。そのうえで、「ゲームの締めかたですよね」と、終盤の2失点に触れた。

 試合をどうやって終わらせるのかは、仙台にとって前半戦からの持ち越し課題だ。17節の大宮アルディージャ戦では、4対1とリードした後半アディショナルタイムに失点をしている。19節の栃木戦も、85分にクロスから同点弾を喫した。直後の88分に2対1と突き放したものの、無失点で終わらせたい試合だった。

 原崎監督が言う。

「こういうまたクロスからの失点や、自分たちが隙を与えてしまうようなゲームになったところは、やはりまだまだ私も含めて、もっとしっかりチームをコントロールしなければいけないという反省点が、今日はまた出た試合でした」

 仙台はリーグ最多の44得点を記録しているが、得失点差はプラス11に止まる。新潟のプラス21はもちろん、横浜FCの12にもわずかに及ばない。失点がリーグで5番目に多いことが影響している。

 攻撃力を維持しつつ、失点を減らしていく。横浜FCのような勝負強さを身につけていく。それこそが、J1昇格へ向けた仙台の課題と言える。

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