【J2「首位決戦」】ベガルタ仙台、モンテディオ山形との“みちのくダービー”もドローで「6月未勝利」!J1昇格への「最初の関門」“7月連戦”を前に原崎政人監督が発した「切り替えの言葉」【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
原崎政人監督(仙台)   撮影/中地拓也
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■またも追いかける展開に……

 3位のベガルタ仙台は、またしても勝点3を取れなかった。6月25日に行なわれたJ2リーグ第23節、7位のモンテディオ山形との“みちのくダービー”は、1対1のドローに終わった。

 過去3試合と同じく、山形戦も追いかける展開となった。33分、デザインされたFKから野田裕喜に右足ボレーを決められてしまう。

 0対1とされる前から、相手ゴールへ迫ることはできていた。原崎政人監督も、「取りたいスペースは取れていた」と言う。しかし、シュートのタイミングがワンテンポ遅く、クリーンヒットした一撃を相手GKに浴びせることができない。

 原崎監督は後半開始とともに、ボランチのレアンドロ・デサバトを下げてフォギーニョを投入する。3試合連続となる交代パターンで、より攻撃的に戦うとのメッセージが込められたものだ。その後も60分に加藤千尋と遠藤康、71分に皆川佑介を投入していくが、ゴールをこじ開けることはできない。78分には右CBの若狭大志が負傷交代し、最後の交代カードを切る。

 ゴールへの道筋は見えつつあった。遠藤が2列目の左サイドに入ったことで、攻撃が活性化した。フォギーニョの飛び出しが相手守備陣を混乱させ、左サイドバック内田裕斗の攻め上がりがチャンスに結びついている。

 ゴールネットをこじ開けたのは85分だ。左サイドの遠藤のクロスを、皆川が至近距離で合わせる。左足のシュートは相手GKに阻まれるが、跳ね返りが皆川に当たり、ゴール前にこぼれたボールを中山仁斗がプッシュした。

 最終盤はオープンな展開となった。前がかりになった背後を山形に突かれるが、17試合ぶり先発のGK杉本大地が失点を許さない。仙台も後半終了間際にゴール前へ殺到し、ペナルティエリア内の皆川が相手CBにユニフォームを引っ張られたが、PKが与えられることはない。直後のCKがクリアされると、試合終了のホイッスルが鳴り響いた。

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