■長崎の秋野が1年1か月ぶりの復帰

 V・ファーレン長崎が、ジワジワと順位をあげている。ザスパクサツ群馬を2対0で退け、今シーズン初の3連勝を達成した。

 クラブは前半戦終了のタイミングで、松田浩監督を解任した。後任にブラジル人のファビオ・カリーレ新監督を招へいし、今節と翌23節は原田武男U-18監督が暫定的に指揮を執っている。

 頼もしい戦力も帰還した。ボランチの秋野央樹だ。

 19年夏から長崎でプレーするこのレフティーは、ダブルボランチの一角としてチームに欠かせない選手だ。ところが、21年5月に足首を負傷し、その後「右腓骨筋腱炎」と診断される。同年5月9日を最後にリーグ戦から遠ざかり、今年1月には手術に踏み切っていた。

 およそ1年1か月ぶりのリーグ戦出場は、群馬戦の69分に訪れた。途中出場でピッチに立つと、ホームのトランスコスモススタジアム長崎が大きな拍手に包まれた。背番号17を着ける27歳の復帰を、誰もが待ち望んでいたのだろう。

 20年は3位、21年は4位と、長崎は2シーズン連続でJ1昇格を逃している。主将も務めてきた秋野は、誰よりも悔しさを募らせてきたに違いない。勝利に餓えた思いを、ピッチ上で解放していくはずだ。

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