カタール・ワールドカップに出場する日本代表が準備を進める一方、年代別の日本代表もそれぞれの目標に向かって踏み出している。この6月には、2つの日本代表が、それぞれの年代別韓国代表と対戦。その戦いぶりには、これまでにない構図が見えてきた。サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。
■韓国相手の完勝
6月の上旬、森保一監督が率いる日本代表が11月のワールドカップに向けての準備試合4試合を戦うのと同時に、各年代別の日本代表も活発に活動した。
そのうち、フランスのモーリスレベロトーナメント(旧トゥーロン国際トーナメント)に出場したU-19代表は初戦のアルジェリアには勝利したものの、結局グループ2位となって準決勝進出を逃し、5-6位決定戦でもアルゼンチンに敗れ、最終的に1勝1分(PK負け)2敗という成績に終わった。
こちらは、富樫剛一監督が新型コロナウイルス検査で陽性反応を示して指揮を執れなかったこともあって、ちょっと残念な結果に終わった。
一方、AFC U-23アジアカップに出場しているUー21日本代表は強豪サウジアラビアとは引き分けに終わったものの、グループ2位で決勝トーナメントに進出。準々決勝では韓国を3対0で破ってベスト4入りを決めている。
韓国戦は、まさに完勝。3対0というスコアも試合内容を忠実に反映したものだった。
ポゼッションでは43%、パス本数でも韓国を下回ったものの、シュート数では15本対12本で日本が上回り、枠内シュートに限っては日本の9本に対して韓国は2本と圧倒的だった。