■マジョルカでの時間は決して無駄ではなかった
結果を出すことで立場を変えたい、というのはレアル・マドリードからローンで出されているここ数年のリーグ戦でも同じだった。しかし今シーズン、マジョルカで過ごしたリーグ戦では1ゴール0アシスト。残留というミッションを託されて途中からチームを率いたハビエル・アギーレ監督は、途中出場で攻撃を牽引してみせた久保に先発のチャンスを与えたものの、残留争いを制すために欠かせない選手、にはなれなかった。最終節は出場機会のないまま、ビブス姿で残留決定の歓喜の輪に加わった。
もっとも、マジョルカでの時間は決して無駄ではなかった。
正しいポジションに入ってコースを切る守備だけでなく、体を当ててボールを奪うというプレーも多く見せるようになった久保は、ボールを持つ前から積極さを増していた。