――ブラジル戦はどうでしょうか。
後藤「コンディションの問題が全部解決したら、吉田と冨安のCBコンビだよね。左サイドバックは長友。右は山根視来しかいない。あるいは、板倉滉をCBに入れて、冨安を右サイドバックにまわすという手もある」
大住「そうなると、人材の最大限の活用ができるかもしれないね」
後藤「コンディションの問題がなければ、それが最強じゃないかな。中盤では遠藤は間違いなく起用される。パラグアイ戦で素晴らしかったら、また鎌田を起用したい。前線は上田、南野、伊東。堂安律を右ウィングで先発起用する手もありかもしれない」
■「模擬ワールドカップ」に課すノルマ
――この6月シリーズを模擬ワールドカップととらえるとして、どんなノルマを課しますか。
後藤「最初の3試合をグループステージとみなせば、確実に勝ち抜ける勝点5、最低でも勝点4を獲得したい。それで、最後の4試合目に勝ち切る。本番ならラウンド16にあたるわけで、そこを勝ち抜ければカタール大会の組み合わせを見ると、準々決勝で再びブラジルと対戦することになるんじゃないかな」
大住「数字的な目標よりも、やりたいテストを十分にやれたらいいかなと思うけど」
後藤「もちろんその方が重要だよ」
大住「森保一監督は常に、まずは勝つことを考えてからやりたいサッカーに近づけていくと言うけど、今回は視線を少し変えてもいいのかなと思うけど」
後藤「最終予選では結果を出すしかなかったけど、今回はあくまでもテストだからね」
大住「最初の2試合で出た反省を活かして、残り2試合でメンバーの使い方や選手のテストをしたらいいと思うけどな」
後藤「問題点を解決することもそうだし、意外な活躍をした選手をうまく使うというのも大事だよね。板倉と伊藤のCBコンビが、完璧な守りを披露してくれるかもしれないし。目の前の試合に勝つことにも意味があるし、ワールドカップのシミュレーションとして戦術や個人のテストをするなど、この4試合にはいろいろな意味がある」
大住「ケガや移籍の状況もあるかもしれないから、9月に誰を呼べるか分からないしね。だから、この6月シリーズは本当に楽しみだけど、本当に選手の状態が心配だな。選手たちはワールドカップに向けて最大限に頑張るだろうけど、FIFAには選手を休ませることを考えてほしい」
後藤「本当に、そうですね」