無冠に終わった今季の結果を受け、タイトル奪還を目指すバルサの改革が引き続き注目を集めている。ここ数日の報道ですでにスペイン代表DFオスカル・ミンゲサ、元フランス代表DFサミュエル・ユムティティ、スペイン人MFリキ・プッチ、デンマーク代表FWマルティン・ブライスワイトがチャビ監督から戦力外通告を受けたとされる。さらにスペインAS紙によれば、目下この4名を含む計11名の放出リストが存在しているという。
■放出リストにも濃淡
オランダ代表FWルーク・デヨング、フランス代表DFクレマン・ラングレの放出は確実視されており、他にも、クーマン前監督の時代に加入したFW陣や、昨季の起爆剤としてチームに貢献したスペイン代表FWアダマ・トラオレが「高確度」で出て行く公算が大きいようだ。今期後半戦の活躍でクラブの信頼を取り戻したフランス代表FWウスマン・デンベレの去就は依然として「不透明」なまま。
■アウベスは残留濃厚
一方で、今季チームに追い風を吹き込んだブラジル代表DFダニエウ・アウベスは同リストに含まれながらも「来季残留の可能性が高い」とされている。今年1月の復帰から計16試合に出場し、1ゴール4アシストと貢献した名手は、22日に行われたリーガ最終節のビジャレアル戦後に、早速来季に向けた意気込みを語っている。
「タイトル獲得のチャンスすらまともに得られないまま、シーズンが終わってしまったね。(経験上)ここから精神的にきつくなってくるんだ。だけど、しっかり反省して、心を入れ替えなきゃいけない。別物のメンタリティが必要になってくる。ピッチ内のモチベーションとタフさを取り戻せれば、結果はついてくるはずだ」
放出リストもどこ吹く風、本人はあくまでもやる気である。
現在の契約は6月30日までとなっているが、ブラジル代表として今年11月のカタールW杯の出場を目指しているという本人の意向もあり、クラブのラポルタ会長が「6か月の契約延長」を前提に面談の準備をしているという話もある。
もちろんクラブ側としても、ペドリやガビら若手の成長を支える役割や、来季の新戦力加入後のチームの精神的支柱としての期待は引き続き大きいはずだ。先日のチーム練習ではチームメイトから39歳となる誕生日の祝福を受け、ご機嫌で「らしさ満点」のテクニックも披露したアウベス。
肉体、精神ともに衰えを感じさせないレジェンドは、来季も愛するブラウグラナのユニフォームに袖を通すことになるのだろうか。