■ようやくのリスタートだった

 その試合から1年以上が経ってしまったが、ようやくリーグ戦でプレーする機会が訪れた。偶然の機会であっても、アディショナルタイムまで含めても10分に満たないものであっても、ようやくのリスタートだった。

 ペトロビッチ監督はこの日先発に抜擢した中村に対して「ミスも計算に入れながら成長させてあげたいという思いがある」「彼のせいで5・6点失うことは十分にあり得ると思うが、そういう失敗を重ねることで選手は成長するもの」と語っている。中野に寄せている期待も大きいが、1人の選手が常にフル出場することが基本のゴールキーパーというポジションでは事情が少々異なり、普段控えの選手が失敗や後悔を挽回する機会というのがフィールドプレーヤーよりも訪れにくい。

ハイボールを処理する中野小次郎 ジュビロ磐田vs北海道コンサドーレ札幌(20220522)撮影/原壮史

 試合後は大谷も笑顔でサポーターへの挨拶に加わっており、正ゴールキーパーの菅野も戻ってくる。

 中野がリーグ戦でプレー機会を増やしていくかどうかは巡り合わせ次第となりそうだが、大逆転負けで止まっていたリーグ戦での時間は、1点差を守り抜いて再び動き出した。

 

■試合結果

ジュビロ磐田 1―2 北海道コンサドーレ札幌

 

■得点

8分 山本義道(磐田)

28分 深井一希(札幌)

55分 駒井善成(札幌)

PHOTO GALLERY ジュビロ磐田vs北海道コンサドーレ札幌 20220522
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