■1か所に依存しない得点

 仙台の勢いは止まらず、82分にはフェリペ・カルドーゾがダメ押し弾を決める。内田のクロスを頭で合わせてゴールに流し込んだのだ。大勢駆けつけたサポーターが勝利を確信する4点目だった。

 前節、ホームで金沢相手に4点を奪った仙台は、アウェイでも4点をゲット。シーズン前から掲げていた攻撃サッカーを体現しようとしている。これでJ2の得点数は34となり、勝点の順位だけでなく得点数でも首位となった。

 得点のバランスも、今はいい。流れの中とセットプレーの両方から得点を奪っている。さらに、ポジションで見ても、フォワードと中盤の選手のどちらもが点数を重ね、最終ラインのアシストも増えている。この試合では、内田が2アシストに若狭が1アシストと、DFが3アシストを記録した。チーム全体で得点を奪おうとしている何よりの証拠だ。

 原崎政人監督は「ゲームコントロールなどの課題もあった試合だったので、勝ちながらまたしっかり修正して、また次に進んでいきたい」と試合後に課題を口にしたが、この結果に満足しない姿勢こそが好循環を生んでいる。

 同日に行われたアルビレックス新潟横浜FCの試合は、新潟が横浜FCに3-0で完勝。この結果、試合前に3位だった新潟が勝点を32に伸ばし、2位に浮上した。新潟と同じ勝点の横浜FCは3位に落ちたが、この2チームとの上位争いから抜け出すために、さらに攻撃を進化させたい。

 次節はミッドウイークの25日、ユアスタに岡山を迎える。この試合で、仙台は岡山を飲み込んで見せる。

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