■久保が試合の流れに乗り攻撃を牽引するようになるかと思われたが…
60分、ラージョはコーナーキックをペテ・シスが決めて同点に。すると、アギーレ監督はすぐに久保とダニ・ロドリゲスをユニフォーム姿で準備させた。
しかし、再開のキックオフのタイミングでは交代せず。その後、ラージョの攻撃に変わりスローインでプレーが切れたタイミングでも交代は行われず、彼らがピッチに入ったのは、ユニフォーム姿になって3分後だった。アギーレ監督が極力リスクを排したがる様子が如実に表れた場面となった。
投入された久保は、勝利を目指して攻撃に人数をかけるようになったチームの中で、使うスペースが被らないように周囲を気にしながら移動を繰り返すことに。チームが攻撃を続けながらも高い位置でボールに絡むことができない時間が続いたが、71分にコーナーキックのこぼれ球をエリア外からシュート。グラウンダーのボールはエリア内の選手たちの間をすり抜けたが、ゴールキーパーの真正面だった。
これで久保が試合の流れに乗り攻撃を牽引するようになるかと思われたが、その後もなかなかボールに絡めず、全体が前がかりになっていく中で守備で奮闘する姿が目立った。
久保自身に次のチャンスが訪れたのは85分のことだった。左サイドでボールを収めたムリキが中央の久保へパス。久保はドリブルでディフェンダーから逃げながら右足で強引にシュートを放ったが、これは枠の上へと外れた。