【ラ・リーガ分析】日本代表・久保建英「残留争い正念場」で森保一監督からの「一皮むけないと」の声はどう響く【セビージャ対マジョルカ】(2)の画像
久保建英 撮影/中地拓也

【ラ・リーガ セビージャvsマジョルカ 2022年5月11日(日本時間27:30キックオフ)】

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 アレハンドロ・ホセ・エルナンデス・エルナンデス主審は、双方ともに負けられない理由があるという荒れやすい状況の中で、簡単には止めず、カードの乱発によるコント―ロールはしない、というやり方で上手く試合を進めていた。

 さらに、決定的な判定になる時はVARの存在もある。直前の83分にはマジョルカ側のペナルティエリア内でファウルに見える場面があったが、VARとのやり取りでノーファウルであることが確認された。

 この場面で久保が衝突したのはギリギリエリアの外で、プレー自体はレッドカードに相当するものではなかった。つまり、PKなのかどうか、退場が正しいか、というVARが介入するものではなく、主審が笛を吹くかどうか、という部分に委ねられるものだった。

 ディレイやラフ以外では簡単には吹かない、という試合全体の状況があったため、久保は顔を押さえて倒れ込むという手段に出たが、こうなると今度はレッドカード相当かどうかでVARがチェックできるようになる。主審は、本当に顔を攻撃されていればVARが介入できるため、久保のアピールは試合を止める理由に加わらなかった。

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