■ストライカーに必要な心構え

 これが、10試合に1回ぐらいしか決定機が回ってこない選手なら仕方がない。しかし「ストライカー」と呼ばれるポジションの選手であれば、大いに問題だ。なぜなら、彼らはストライカーに求められる強いメンタリティーを持ち合わせていないからだ。シュート3本で1点なら合格といわれるストライカー。ならば1本を外しても、次の1本を決めれば十分「役割を果たした」ということになるのだが、その最初の1本から「遮断行為」に走るようなら、あまり期待はできない。

 「89分間最悪のプレーをしていても、最後の1分に最高のプレーをして1点を決めればヒーローさ」―。こううそぶいたのは、1960年代前半に天才ストライカーとしてイングランドきってのスターだったジミー・グリーブス(トットナム・ホットスパー)である。現代なら60分まで何もしなかったらさっさと交代させられてしまうだろうが、当時のイングランドではまだ交代が認められていなかった。それはともかく、こうしたメンタリティーで、彼はイングランドのプロトップリーグで357ゴール(516試合)という、2位以下を大きく引き離す得点を生み出した。ちなみに2位はアラン・シェアラーの283ゴール(559試合)である。

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