■フランクフルトの組み立てが機能しなくなった理由

 九死に一生を得たフランクフルトだったが、21分、フリーキックをペナルティエリアに放り込まれると、クル・ズマがヘディングで折り返し、ミカイル・アントニオが詰めてゴール。試合は振り出しに戻った。

 その後は互いにカウンターで決定機を作り合う一進一退の好ゲームになったが、ボールを持って攻撃を作る状況ではウエスト・ハムが優勢に。

 鎌田は26分にエリア内での切り返しでディフェンダーを翻弄する場面があったものの、チームはカウンター以外ではなかなかフィニッシュまで持ち込む場面が生まれず。危険な位置で鎌田にボールが入ることは時間とともに減っていき、アピールをしてもパスが出てこないことに対して不満のジェスチャーを示す場面も見られた。

 フランクフルトの組み立てが機能しなくなったのは、ウエスト・ハムのイングランド代表MFデクラン・ライスが中盤の潰し屋として躍動し、攻撃の芽を摘んだためだった。

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