■不安定な試合を見せた
そのままシティが主導権を握って試合を終わらせるかと思われたが、80分、クロースのフリーキックをベンゼマと競り合ったエメリク・ラポルトがハンドをしてしまいレアルにPKが与えられる。これをベンゼマがパネンカ(中央へのチップキック)で決めて4-3。最終的に1点差で2ndレグへと折り返すことになった。
5点差以上がついてもおかしくないほど守備が上手くいかなかったレアルだが、1点差で望みを繋いだ。PSGとの戦いでは1stレグで良いところなく敗れるも逆転、チェルシーには2ndレグでリードを守りきれずに延長戦の末なんとか勝利、と安定感を欠くチームは、またしても不安定な試合を見せた。
しかし、結果は試合内容には不釣り合いな1点差。アンチェロッティ監督は「とても酷かった。2ndレグでは守備を強化しなければならない」とする一方で「我々は経験豊富であり、困難な時でも冷静さを失うことはない。このような試合を歴史上何度も戦ってきたこのチームの特徴だ」とレアルというチームそのものが持つ見えない特殊な力に自信を見せた。そう思えるということ自体が、勝者のメンタリティーというものの正体なのかもしれない。
どれだけ困難であっても最後に勝つのはレアルなのか。それともシティが戦術クオリティの差を見せつけて悲願の初制覇へと歩みを進めるのか。第2戦は5月4日にマドリードで行われる。
■試合結果
マンチェスター・シティ 4-3 レアル・マドリード
■得点
2分 ケビン・デ・ブライネ(シティ)
11分 ガブリエル・ジェズス(シティ)
33分 カリム・ベンゼマ(レアル)
53分 フィル・フォーデン(シティ)
55分 ヴィニシウス・ジュニオール(レアル)
74分 ベルナルド・シウバ(シティ)
82分 カリム・ベンゼマ(レアル)