■指揮官・アギーレ監督は「後半は主導権を握ることができた」

 すると81分、エルチェの中盤左サイドからのロングボール一発で、逆サイドのテテ・モレンテがマジョルカのライン裏を陥れてセルヒオ・リコとの1vs1に。この試合で好守を続けていたマジョルカの守護神はこの場面でもスライディングの形で止めることに成功したが、弾き出されたボールが懸命に戻ってきたイ・ガンインに当たって再び向きを変え、そのまま無情にもゴールに吸い込まれた。

 3点差となり試合は決したが、マジョルカは最後まで攻撃意欲を失わなかった。

 87分には久保が左足で枠内にシュートを飛ばしたが、エルチェのゴールキーパー、エドガル・バディアが横っ飛びで防いだ。

 バディアはアディショナルタイム終了間際にもムリキのシュートをパラドーン(ビッグセーブ)し完封。敗れたマジョルカは残留争いをリードするきっかけをつかめなかった。

 決定機をものにできないうちに点差が広がり敗戦。アギーレ監督は前線の構成に頭を悩ませている。
ムリキの相棒は、就任初戦はフェルナンド・ニーニョだった。しかし、ヘタフェを相手にツインタワーが上手くいかないと、2戦目はクリエイティブな選手を組ませてみることにした。元々は久保の予定で、実際にはイ・ガンインがスタメンに名を連ねたが、勝利したもののその部分は機能しきらなかった。すると今回はムリキの1トップに。

 試合後、アギーレ監督は「後半は主導権を握ることができた」とコメントし、敗戦したものの「一歩前進した」と語った。つまり、スタメンにはまた変更が加わるだろう。前回に続き今回も攻撃を活性化させることに成功した久保にもチャンスはありそうだ。

■試合結果

エルチェ 3―0 マジョルカ

■得点

42分 ホアン・モヒカ(エルチェ)
58分 ペドロ・ビガス(エルチェ)
81分 オウンゴール
 

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