Jリーグでは、J1のみならずJ2でも熱い試合が繰り広げられている。22チームによる争いで、無敗にて首位に立っているのが横浜FCだ。1年でのJ1復帰を目指し、好調なスタートを切った横浜FCの戦いぶりを、サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。
■注目したい小川の存在
いずれにしても、前からのプレッシャーをかけるスタイルをさらに進化させ、相手の戦術的な変化にも対応できるようにすること。そして、GKを含めた最終ラインのコンビネーションを改善することによって、横浜FCはJ2優勝=J1復帰の目標に近づいていくことだろう。
4月の後半には第8節終了時点で4位に付けているベガルタ仙台や3位のFC町田ゼルビアとの上位対決も控えているので注目したい。
ところで、もう一つ注目したいのが8戦で7ゴールを叩き出した小川航基の存在である。
小川は高校時代(神奈川・桐光学園)からシュート技術の高さには定評のある選手だった。とくに、約20メートルほどの距離から、美しい軌道のシュートは最大の魅力だった。
当然、将来の日本代表のエースとしての期待も大きかった。実際、2017年に韓国で開催されたU-20ワールドカップではエース格の存在で、初戦の南アフリカ戦でも得点を決めたものの、2戦目のウルグアイ戦前半に前十字靭帯損傷という大怪我を負ってチームを離脱してしまう。