Jリーグでは、J1のみならずJ2でも熱い試合が繰り広げられている。22チームによる争いで、無敗にて首位に立っているのが横浜FCだ。1年でのJ1復帰を目指し、好調なスタートを切った横浜FCの戦いぶりを、サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。
■ワンサイドゲームかと思われたが…
前線からのプレスで相手選手をはめ込んで、中盤で、もしくは最終ラインが前を向いた形でボールを奪ってすぐに攻撃に転じ、両ウィングバックを使ってワイドに攻撃。最後は好調のFW陣が正確なシュートを決める……。
理想的な試合運びだ。
とくに、FC琉球戦では3点目が決まるまではワンサイドゲーム。横浜FCのプレッシャーのため、琉球は相手陣内までボールを運ぶことすらできない状態で、「これは一方的な展開になるか」とも思われた。
しかし、モンテディオ山形戦も琉球戦も、その後は横浜FCのプレッシャーが効かなくなって反撃を許してしまう。
山形戦では伊藤翔が奪って小川航基が決めた2点目の直後の69分にFKの後の展開から山崎浩介に決められ、その後も山形の惜しいチャンスが続いた。実際、後半の45分間のシュート数は横浜FCはたった1本(小川の2点目)だけだったのに対して、山形は6本ものシュートを放っている。