FIFAワールドカップカタール・アジア最終予選グループB第10節日本代表対ベトナム代表が埼玉スタジアム2002で3月29日19:35キックオフで行われた。試合は1−1のドローに終わった。
アウェイのベトナムサポーターの声を出して応援する事態にスタジアムDJも再三止めるようアナウンスしていたが、その声は止まなかった。
■「声出しは禁止です」のアナウンス
今回埼玉スタに駆けつけた人数は「4万4600人」。ベトナム戦の試合中、ツイッターのトレンドに「声出しOK」があがった。
新型コロナウイルス禍で行われた今回の試合では、声出しはもちろんのこと、チャントやブーイングが禁止。こまめな消毒やマスクの着用などコロナ対策を講じての観戦が求められていた。にもかかわらず、ベトナムサポーターは自国の選手発表の時に歓声、さらに試合中にはチャントや「ゴール、ゴール」の声、おまけには声を出しながらのウェーブもあった。
思わず漏れる歓声、というレベルではない。日本の国歌斉唱では、声は聞こえなかった。しかし、先に流れたベトナム国歌では、ベトナムサポーターが大合唱していた。
日本のシュートが阻まれる、もしくは外れるという場面ではベトナムサポーター席から歓声があがる。そして前半19分のベトナムの得点シーン。グエン・タイン・ビンがCKからヘディングシュートを決めると、コロナ禍の状況にあるとは思えないほど、ベトナムサポーターからの大歓声に包まれた。
日本側も全く声を出していないと言われれば、そうではない。Jリーグの試合でも見られるが、思わず漏れてしまうタメ息やゴールの時の多少の歓声は吉田麻也のゴールシーンでもあった。
しかし、スタジアムDJからの「ブーイングやチャントは禁止です」や「声出しは禁止です。退席していただく可能性もあります」などのアナウンスがあったにもかかわらず、止まない歓声。
ベトナム語でのアナウンスはなく英語と日本語のアナウンスではあったが、伝わらなかったわけではないだろう。再三のアナウンス後も歓声はやまず、さらには声を出しながらのウェーブも行われていた。