■「中山・原口・三笘」のジョーカー3人組
そして、左サイドの「色」を試合途中からガラッと変えたのが、中山雄太(SB)、原口元気(IH)、三笘薫(WG)の3人組。
三笘は大外でボールを引き出し、得意のドリブル突破を何度も狙う。中山は深い位置までの攻撃参加を積極的に行うタイプではなく、広いスペースを三笘に与えることができる。そして原口は、広い行動範囲と強度の高い守備で試合を締めるタスクを担うことができる。今回の試合ではあまり見られなかったが、三笘がボールロストした後のカバーリングとカウンター遅延も彼の役割だろう。
特に84分にピッチへ入った三笘は、足が止まり始めたオーストラリアの守備陣を翻弄。94分に決めた3人抜きの2ゴール目は圧巻の一言に尽きる。途中出場で起用するにはもったいない選手だが、疲れが見え始める試合終盤に投入するというプランでも十二分に脅威となることを示してくれた。そして中山と原口も終始安定したパフォーマンスでオーストラリアの攻撃を抑えて勝利に貢献。
面子をガラッと入れ替えることで別の姿へと変貌する日本代表の左サイドは、本選でもカギを握るだろう。