■植田がメンバーに入った理由

大住「そこに植田直通がいる意味があるのかもしれないよ。植田のヘディングの強さは使いようがあるんだよね。2018年のワールドカップでも、ベルギー相手にあと5分くらい持ちこたえていたら、植田を入れて3バックにするはずだったと思うんだよね。相手が割り切って高さで勝負してくるというのは見えていたし、実際にそうなってきていたし。そこが勝負の分かれ目だったような気がする」

後藤「それならば、と動く時間が少し早すぎると、チームが引いてしまってやられたりする。試合展開を見ながら、どこでその手を打つかというのが、監督の一番難しい仕事だね。同じことでも5分早くやりすぎてもいけないし、5分遅れてもいけないわけだから」

大住「植田はオマーンに負けた今回の最終予選の初戦で、本当はついていかなければいけなかった選手に出し抜かれて、決勝点を決められた。それ以降、試合に出ていないんだよね。去年の11月には招集もされなかった」

後藤「今、CBは十分にいるからね」

大住「彼は強みがはっきりしているけど、ボールを持った時だとか、ペナルティーエリア内でのラフな守備だと、不安な点も分かっている。それでも、相手が割り切って高さで攻めてきたときには、ものすごい戦力になると思うんだよね。板倉滉も空中戦に強いけど、植田も入って、さらに吉田麻也がうまくコントロールしたら、相手も簡単には高さを使えないと思う」

後藤「酒井宏樹も強いしね」

大住「そういう展開になれば、長友佑都に代わって中山雄太が出ているだろうし、日本のサッカー史上、一番ヘディングの強いディフェンスラインになるよ」

PHOTO GALLERY ■【画像】日本とオーストラリアの過去10戦の対戦成績
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