■「カズさんだけじゃないんだぞ、っていうのを示せたと思う」

 カズと他の選手との違いを聞かれた指揮官は「兄弟ではないということ」と笑わせたが「(彼らのことは)知らなければならない」と続けた言葉には、カズのことを知り尽くしているという自信があった。

 GMも兼ねる三浦監督はカズの入団会見で「チームの勝利と成長、自身の成長、仲間の成長を含めて大きな存在になってくれる」と期待を寄せた。その狙いが的中することはこの日だけで十分にわかった。先制点を決めた三宅海斗はこの日はヒーローインタビューで「多分みんなお目当てはカズさんかと思いますけど、カズさんだけじゃないんだぞ、っていうのを示せたと思う」と言い、大きな拍手を浴びた。

サポーターに手を振るカズ 鈴鹿ポイントゲッターズvsラインメール青森(20220313)撮影/原壮史

 カズによる成長効果は、発生源のカズにも還ってくる。本人はそれを「チームが成長していけば僕にも自然とチャンスが増える」と楽しみにしている。

 入団会見で語っていた目標は「全30試合、フルタイムで出場」と「30試合で30得点」だ。これまでのどの監督よりも自身を知る兄のもとで始まった、カズの新たな挑戦から目が離せない。

 

■試合結果

鈴鹿ポイントゲッターズ 2―0 ラインメール青森

■得点

71分 三宅海斗(鈴鹿)

90+1分 菊島卓(鈴鹿)

 

PHOTO GALLERY 鈴鹿ポイントゲッターズvsラインメール青森 20220313
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