【J1分析】圧倒的な存在感を誇る2人の男「磐田・遠藤保仁」「京都・ピーター・ウタカ」の良質なプレー【京都サンガF.C.vsジュビロ磐田】(2)の画像
上福元直人が杉本健勇を倒し退場に 撮影:原壮史
京都サンガF.C.vsジュビロ磐田 20220305

【明治安田J1リーグ 第3節 京都サンガF.C.vsジュビロ磐田 2022年3月5日 14:03キックオフ】

※その1はこちらから

 チーム全体がJ1仕様の質に高まっていく際に、J1の舞台でも圧倒的な存在を放つ男がいることは大きな助けになる。

 磐田ならば遠藤保仁、京都ではピーター・ウタカだ。

 この日の遠藤は寄せにフィジカルで対応してボールを収めてみせる場面が多く、京都はプレスが上手くはまらずに引いて守る戦い方に切り替わった。数的優位となってからはそれに加えて自在のポジショニングとパスでチームを動かす真骨頂を発揮し、京都に反撃の勢いを与えなかった。

森岡陸に止められかけたピーター・ウタカだが 京都サンガF.C.vsジュビロ磐田(20220305)撮影/原壮史

 79分に遠藤がピッチを去っても、磐田は、まだ背番号50がピッチで引き続き上手く試合をコントロールしているのか、と錯覚するほど巧みに試合をコントロール。時間を使いながらボールを動かし、隙を見つければ突いて点差を拡げてみせた。J1のクオリティの指標になる選手が遠藤であることは、磐田の選手たちに引き続き大きな影響をもたらしているようだ。

 遠藤とはプレーでの役割が違うものの、京都ではウタカがチームの目指すべき質を見せている。

 数的不利になるとその存在はますます際立った。

 56分には危険になりかけた場面をイエローカード前提でストップする守備でのクレバーさも見せたが、真価はもちろん攻撃で発揮され、単独でフィニッシュまで持ち込みチーム最多の3本のシュートを記録。67分には武富孝介のスルーパスに飛び出すと、一度は森岡陸に対応されて縦への勢いを止められたものの、競り合った状態から強さと上手さ、そしてスピードで一気に振り切り、個の力でゴールを奪ってみせた。

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