■狙われたSBの背後

 右SBに入った馬渡が松崎と絡むことで、二重三重に攻撃を仕掛けることができる。しかし、リカルド・ロドリゲス監督が試合後の会見で「前半はSBの背後を狙われていた」と話すように、神戸のFWに入った武藤嘉紀と大迫勇也やトップ下のボージャン・クルキッチなどが馬渡や大畑の背後を明らかに狙っていた。それもあってか、酒井を投入し馬渡を左SBへコンバートさせた。

■ターニングポイント

 前半を2−1で終えた浦和は、次の1点で試合を決めに行きたかっただろう。しかし、ロドリゲス監督が「もっとも試合の転換期となったのは明本選手の退場でした」と話したようにこの試合の最大のターニングポイントとなったのは、明本の退場だった。

 神戸DFの小林友希にユニフォームを引っ張られて激怒。「のどわ」のような恰好で相手を倒して、一発レッドで退場となった。

 そして、神戸は明本の退場後にアンドレス・イニエスタと汰木康也を投入した。

 明本が退場したのは58分だが、その前にイニエスタと汰木を神戸は準備していた。しばらくボールはタッチラインを割らなかったため、そのタイミングになったわけだが、浦和にしてみれば一人少ない状況でボールをキープでき、的確なパスを供給できる選手と前にガンガン行ける選手が投入されたことになる。

 1点ビハインドの相手はゴールを狙いに来る。ロドリゲス監督は「5バックで失点阻止」するために江坂を下げて犬飼智也を投入。5-3-1のような形で逃げ切ろうとした。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4