ペルージャにいたままで、中田がセリエAの歴史に名を残すような選手になったかは、もちろんわからない。しかし少なくともローマへの移籍は成功ではなかった。そしてその後の中田は、ペルージャ時代ほどの活躍の場を与えられずにキャリアを終了した。
■「キョーゴ」や「レオ」よりも「ナカムラ」
中田と対照的だったのが中村俊輔である。2002年にやはりセリエAの中小クラブのひとつであるレッジーナに移籍、試合には出ていたが、チームの中心というわけではなかった。しかし2005年にスコットランドのセルティックに移籍、そこでセルティックの歴史に残る活躍を見せる。
スコットランド・リーグで2005/06シーズンから3連覇。2季目の2006/07シーズンにはスコットランドの年間最優秀選手にも選出され、UEFAチェンピオンズリーグでも活躍、2009年まで充実した4シーズンを過ごした。「ナカムラ」の名は、「キョーゴ(古橋亨梧)」や「レオ(旗手玲央)」がこのクラブのスターとなった現在も、セルティックのサポーターたちの記憶に強く印象づけられている。