■日本代表監督がすべき指示
というわけで、「埼スタの北側ゴール」に恩恵を受けた日本代表監督は、2002年ワールドカップ時のフィリップ・トルシエを筆頭に、ジーコ、岡田武史、アルベルト・ザッケローニ、バヒド・ハリルホジッチ、森保一と、6代にもわたることになる。「ジーコ魂説」は、いつの間にか忘れられた。
日本代表は意図的に前半は南側のゴールに向けて攻め、後半に北側ゴールに向かうことを選んでいるのだろうか。このような明確なデータがあるなら、そうしようと努力するのが当然のようにも思える。もし私が日本代表監督の立場なら、試合前にキャプテンに「コイントスに勝ったら北側のエンドを選べ」と指示するに違いない。ところが、実際には、そんな様子は感じられないのである。