■鬼木監督もヨーロッパ挑戦が可能に?
日本人選手が多数ヨーロッパのクラブに渡ることで日本のサッカーの強化は一段と進んだ。ワールドカップでラウンド16以上を目指すほど日本代表の実力が上がったのも、選手たちのヨーロッパでの経験が大きかった。
次に目指すべきは、指導者のヨーロッパ進出だろう。将来は、日本人監督がヨーロッパのチャンピオンズリーグで指揮を執る姿を見てみたいものだ。
だが、そこに“ライセンスの壁”が立ちはだかる。
ヨーロッパでプロライセンスまでを取得するというのが正攻法だろう。たとえば、長谷部誠あたりが引退後にヨーロッパでライセンスを取得して指導者となってくれれば、ドイツ人選手たちも信を置くだろうから成功する可能性は大きい。だが、Jリーグで実績を残した監督がヨーロッパに進出するには“ライセンスの壁”を乗り越える必要があるのだ。
そこで、もしポステコグルー監督がビッグリーグの監督となって成功できたとすれば、日本人指導者のヨーロッパ進出への突破口となるかもしれない。
ヨーロッパで活躍する数多くの選手を輩出した川崎フロンターレはこれからヨーロッパからも注目される存在になるだろう。その指揮官としてJ1リーグを4度も制した指導者だったら、ヨーロッパのクラブも食指を動かすことがあるかもしれない。もちろん、鬼木達氏に“その気”があるかどうかは別の問題ではあるが……。