■5勝のうち4勝は「複数得点」
試合後、氣田は「守備の修正点もありますが」と前置きしたうえで、「まずは自分たちがボールを持っているときのクオリティを上げていきたい」と言い切った。修正点を「とにかく攻撃のクオリティをもっと上げること」と話すように、原崎仙台は守備を構築して勝ちを手にするチームではない。多少の失点をしてでも、得点を奪って勝利を手にするチームだ。
そういう意味で、仙台がこの試合で白星を掴むためには前半の決定機を決めきることが必要だった。横浜FCの選手が「相手の中盤から横に出されて、バイタルで前を向かれる場面が多かった」「前半は相手の4-4-2のブロックをうまく崩せなかった」などと振り返ったように、攻守で良いリズムだった最初の45分で逃げ切るための得点を奪う必要があった。
ここまで5勝している仙台は、そのすべてで複数得点を奪っている。もっと言えば、5勝のうち4勝は3得点を奪ったもので、5勝のうち4勝は1点差だ。この黒星で順位を落とした仙台だが、ブレずに攻撃のクオリティを追求していく必要がある。