■風向きがビーレフェルトに

 奥川は、そのボールをスルーして一気にエリア内へ駆け込むという動きを選択。センターバックのマルティン・ヒンテレッガーがその動きについていくことになった。

 スルーしたボールはエリア手前中央のヤンニ・セラに渡り、これに対応したのはセンターバックであるルーカス・トゥタ。

 セラがそこからさらに左に位置していたフロリアン・クリューガーへとパスを出すと、対応したのは右サイドバック化かつこの場面のペナルティエリア内に限れば3バックの右としてプレーしていたティモシー・チャンドラー。

 これで、シェプフがパスを出した瞬間にペナルティエリア内にいたフランクフルト守備陣が全員登場した。

 チャンドラーはクリューガーの背後からなんとかボールをつつくことに成功したものの、それに真っ先に反応したのは1つ手前で味方の落としを狙っていたパトリック・ヴィマーだった。もともとエリア内にいた3人全員を消化した状態になったフランクフルトに対し、ヴィマーはそのままエリア左へ進入してシュート。ビーレフェルトが先制した。

 フランクフルトの守り方に対し、1対1での対応を強いて崩したビーレフェルト。スカウティングが見事に機能したゴールとなった。

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