■板倉との出会い
あざみ野ＦＣは名門として知られるが、セレクションは行わず、誰でも受け入れていたそうだ。「それだけに、レベルの高い選手が集まったんだと思います」。同い年の中でも、板倉の実力の高さは目立っていた。
「出会った頃の彼（板倉）は、ドリブルがすごく上手で、ＦＷなど前の方のポジションをやっていて、バンバンと点を取っているイメージが残っています」
ピッチを離れても、板倉少年は元気な小学生だった。
「具体的にどうだったというエピソードはないのですが、結構やんちゃだったイメージがあります。でも、しっかりしたご両親がいるので、いまのように育ったんだと思います」
２人が一緒にプレーしたのは１年間だけで、板倉は創設されたばかりの川崎フロンターレの下部組織に１期生として入った。その後、ジュニアユースからユース、さらにトップチームへと、板倉は階段を上がっていく。
チームが別々になった後、２人は試合で顔は合わせるものの、それぞれの道を歩んでいく。当時、２人が「プロの世界」でコンビを組むことになるとは、互いに思いもしなかった。
