■日本サッカーを前進させた「両輪」

 Jリーグ誕生以後、その日本代表が6大会連続でワールドカップ出場を果たし、うち3大会でノックアウトステージ進出、4年にいちどのアジアカップでも4回優勝という成績を残してアジアのトップに昇り詰めたという事実を見るだけでも、Jリーグ誕生がいかに日本のサッカーにとって大きな出来事だったかは一目瞭然だ。

「日本サッカーの両輪」と言われたJリーグと2002年ワールドカップの招致成功(韓国との共同開催ではあったが)が相まって、スタジアムなど競技環境もこの30年間に飛躍的に改善され、サッカーは日本国内において野球と並ぶ人気競技となった。そしてJリーグをステップに欧州のトップリーグでプレーする選手が増えることで、少年たちの夢を世界へと広げた。さまざまな問題はかかえつつも、この30年間でのJリーグが成し遂げてきたものの大きさに疑問の余地はない。

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