■奮闘及ばず力尽きてしまった

 それでも、冨安個人は守備で破綻しない。81分には内側のデ・ブライネへのスルーパスにエリア内でスライディングを見せてカットし、85分には裏へ飛び出したスターリングへのフライスルーパスをヘディングでクリアし、とこれまで同様に封じてみせた。

 攻撃に転じようとしても冨安を含めたチーム全体でパスミスが目立つようになる中、なんとかアディショナルタイムまで耐えていたアーセナルだったが、90+2分にとうとう力尽きた。

 ミケル・アルテタ監督が新型コロナウイルスの陽性判定を受けて不在の中、見事な前半を披露したアーセナルだったが、ジャカの手癖の悪さ、ガブリエルの退場、最後の時間の使い方、と、苦しくなった時の振る舞いが伴っていないことで敗れてしまった。戦力や戦術での向上は示しているが、優勝争いを繰り広げているトップグループとの大きな差はそれらの接近だけでは埋まらないということを思い知らされる試合となった。

■試合結果

アーセナル 1-2 マンチェスター・シティ

■得点

31分 ブカヨ・サカ(アーセナル)

57分 リヤド・マフレズ(シティ)

90+2分 ロドリ(シティ)

  1. 1
  2. 2
  3. 3