後藤健生の「蹴球放浪記」第89回「モスクワには悪人はいない?」の巻(2) 劇的結末のロシア・ワールドカップ「日本対ベルギー」戦前日の事件の画像
日本対ベルギー戦の入場券。ワールドカップの地で、驚きが待っていた 提供/後藤健生 
■【写真】ロシアの「赤の広場」近くの人気レストランの内装

 サッカーはスリリングなスポーツだ。国外での「アウェイゲーム」がスリリングになることもある。蹴球放浪家・後藤健生も遠征先で果敢にトラップをかわしてきたが、出会うのは敵ばかりではない。性善説を信じたくなる瞬間も、随所に転がっている。ロシアのレストランでも、だ。

■赤の広場近くのレストランにて

 店に入ったら「カッサ」と呼ばれる料金支払いカウンターでオバサンから食券を買って、カウンターで好きなものを指差してお皿に盛ってもらいます。カッサに座っているのは別にオバサンでなくてもいいのですが、ソ連時代にはどこにでもオバサンが座っていたものです。たとえば、ホテルの各階のエレベーターホールには雑用係兼見張り役のオバサンが座っていました。今でも、モスクワの地下鉄のエスカレーターの下にはオバサンが必ずいて、何か事故があったらすぐにエスカレーターを止めてくれるそうです。

 さて、何を食べましょうか?

 やはり、スープ類に油で揚げたカツレツあたりがソ連っぽくていいでしょうね。それに、ビールでも付ければ完璧なランチになります。ウォッカはやめておきましょう。締めて635ルーブル(約1110円)。まあ、お手軽な昼食です。

PHOTO GALLERY ■【写真】ロシアの「赤の広場」近くの人気レストランの内装
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