サッカーはスリリングなスポーツだ。国外での「アウェイゲーム」がスリリングになることもある。蹴球放浪家・後藤健生も遠征先で果敢にトラップをかわしてきたが、出会うのは敵ばかりではない。性善説を信じたくなる瞬間も、随所に転がっている。ロシアのレストランでも、だ。
■赤の広場近くのレストランにて
店に入ったら「カッサ」と呼ばれる料金支払いカウンターでオバサンから食券を買って、カウンターで好きなものを指差してお皿に盛ってもらいます。カッサに座っているのは別にオバサンでなくてもいいのですが、ソ連時代にはどこにでもオバサンが座っていたものです。たとえば、ホテルの各階のエレベーターホールには雑用係兼見張り役のオバサンが座っていました。今でも、モスクワの地下鉄のエスカレーターの下にはオバサンが必ずいて、何か事故があったらすぐにエスカレーターを止めてくれるそうです。
さて、何を食べましょうか?
やはり、スープ類に油で揚げたカツレツあたりがソ連っぽくていいでしょうね。それに、ビールでも付ければ完璧なランチになります。ウォッカはやめておきましょう。締めて635ルーブル(約1110円)。まあ、お手軽な昼食です。