■ピッチに立つことはチャンスだったが…
独立した場面でのボールタッチで上手さを見せる場面こそあるものの、相変わらず流れに乗り切れないまま試合は進む。
すると28分、ミランがコーナーキックを獲得。南野はゴールキーパーの手前を埋める役目を担った。
ところが、蹴られたボールが足元に入ってきたところでクリアできず。驚いたアリソン・ベッカーが慌てて弾いたものの、フィカヨ・トモリに蹴り込まれて先制を許した。
手前で数人がボールに絡もうとしたとはいえ、軌道が変わっていないボールに反応しきれなかったのは明らかなミス。痛恨のプレーに背番号18は頭を抱えて下を向いた。
個人として、なによりリバプールというチームの選手として、こういう時にこそどう取り戻せるかが重要だ。ユルゲン・クロップ監督もモハメド・サラーのゴールで1-1として迎えたハーフタイムに南野を交代させることなく、後半もピッチに送り出した。
もっとも、これが消化試合でなければ交代することになっていただろう。この試合で長い時間プレーするということは、それだけ普段の戦力としては考えられていないということだ。それでも、どんな事情であれ南野にとってピッチに立つことがチャンスであることに変わりはない。