■Ｊリーグが投げかける永遠の論争テーマ
将来Ｊリーグ加盟を目指すクラブにとしては、当然、Ｊ３加盟に直結するＪＦＬに１シーズンでも早く昇格したいはずだ。全国リーグであるＪＦＬに昇格することによって、強いチームとの試合を通じてチーム力が上がるのは間違いないし、各地域での注目度は上がるはずだ。「Ｊリーグを目指す」と唄っていても、いつまでも地域リーグにいては気運もさがってしまう。極端な話、全国リーグに昇格すれば、注目度は上がり、スポンサー獲得も有利になることだろう。
「Ｊリーグのクラブ数をどうすべきか？」というのは永遠の論争のテーマであり、Ｊリーグも近い将来にはクラブ数に上限を設けて、Ｊ３リーグにもＪＦＬとの入れ替えを実施する方針だという。しかし、サッカー界においては、リーグ戦というのは単なる興行ではない。各クラブはそれぞれの地域で「育成」という重要な役割を担っているのだ。
健全なクラブが全国の津々浦々に存在することは、将来の日本のサッカーの普及発展にとって非常に重要な要素なのである。実際、ＪＦＬ所属のクラブあるいは各地域リーグ所属クラブでも育成組織を持っているクラブは多い。
Ｊリーグ加盟を目指すという目標を掲げたクラブが、きちんと組織作り、チーム作りを積み上げていけば、自然とリーグのカテゴリーを上げていけるようにしなければいけない。
その点、ＪＦＬに加盟さえすれば、経営努力によってＪリーグのクラブライセンスを取得して、チーム力を上げていけば、いつかはＪ３昇格が実現する。だが、地域リーグからＪＦＬへのハードルが非常に難しいのが現状なのだ。
