【地域CL考察】JFL入りを前に最後に待つ「不合理」という障壁【将来的Jリーグ入りへの「第一関門」の魅力と問題点】(4)の画像
Jリーグ入りを目指すクラブにとって、地域CLは最初の関門となる 写真:中地拓也

 日本各地に、将来的なJリーグ入りを目指すクラブは多い。Jリーグの後押しで裾野は広がっているが、問題点もある将来的なJリーグ入りの「第一関門」と言える大会を、サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。

■出場チーム選定の問題点

 かつて、2017年にVONDS市原が関東リーグで優勝して全国CLに出場した時、V市原のズドラブト・ゼムノビッチ監督が「リーグ1位ではないクラブが出場するのはおかしい」と盛んに言っていたのを思い出す。やはり、リーグ戦の順位こそが最優先されるべきだろう。

 9地域リーグの優勝チームだけの大会にして、抽選でプレーオフを行って8チームに絞って1次ラウンド、決勝ラウンドを戦うというのが最も合理的だと思われる。また、12チーム参加という形式を維持するとすれば、9つの優勝チーム以外の3チームの選び方を改善すべきだ。つまり、過去の大会の結果をポイント化して、その上位3つの地域リーグの2位チームに出場権を与えるべきだろう。

 9つの地域リーグには、当然、実力差がある。たとえば、関東リーグにはJFL参戦経験のあるブリオベッカ浦安をはじめ、V市原、栃木シティFCなど強豪がひしめきあっているのだから、こうした地域のクラブが優先されるべきだろう。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4