■リーグ戦でも示した成長の跡

 浦和がリーグ戦で川崎と引き分けたのは11月5日の第34節だった。シュート数こそ、前半5本、後半5本となってはいるが、どちらかというと遠目から「撃たされてしまったシュート」が多く、川崎の守備力に阻まれて、浦和は川崎のゴール前までボールを運ぶこともできないような内容だった。そして、33分には川崎のジェジエウがCKから先制ゴールを決める。

 試合はそのまま進み、川崎の勝利かと思われたのだが、終了間際の89分に川崎ボールのスローインを奪った浦和が、伊藤と江坂でボールを持ちこみ、伊藤のシュートをGKの鄭成龍が弾いたところを酒井宏樹が押し込んで引き分けに持ち込んだのだ。

 内容的には圧倒されながらも、セットプレーなどを生かして粘り強く戦って川崎と3連続引き分けを記録した浦和。第36節の横浜FM戦と同じく、どの試合も堅守速攻型のカウンター・サッカーで結果を出してきているのだ。

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