■ハーフタイムでの「超具体的な指示」

 その後、ハーフタイムでの矢部とのトークでは「内田監督ならハーフタイムに選手になんて声をかけますか、この状態で選手に対して」という質問に対して、

内田「選手の立ち位置だろうなあ。ワンタッチを入れてくれ、とは言います。ワンタッチを入れてくれ、とは言うんだけれども、いいとこにいないと、ワンタッチ入れても意味ないんで、その立ち位置をちょっといじる。大迫の所にちょっと起点になりそうなパスが入ってる、ここから(とホワイトボードの2番の山根のマグネットを指さす)。それに入った時に反応する周りが近い選手がここにいてほしい(と、14番伊東、7番柴崎、17番田中碧、のマグネットを指す)。
 組み立ての部分で、グーっと入っていく(10番南野、5番長友のマグネットを敵陣奥に押し上げる)そこで、ここに入って来ちゃいかん(と17番田中碧のマグネットを南野長友の後の間に入れる)。ここに。(と南野と長友の間に田中碧を入れる)ただ、後ろはカウンターのリスクはしなきゃだめだよ、っていう話はしたい。だって、そのための岳と(と田中碧を指す)ここのゲーム作れる人たちだもん」

 と、非常に具体的な指示を明らかにした。

 このように、指導者としての片鱗をうかがわせた内田氏だが、実際に後半頭から三笘薫が投入されると、おおっ、と声を上げてエキサイト。

矢部「三笘選手来ましたよ、念願の」
内田「わかんないですけど、ここまで三笘選手を隠してた、って考えたら……どうですか? でも、隠すより…なんか…」
矢部「隠せる状況のチームではないですけどね、いまんとこ」
内田「でもここで背中、13がかっこよく見えましたよいま」

 といったやりとりがあった。

 そして、この三笘のドリブル突破から81分に伊東純也がゴールを決め、日本はオマーンに勝利することになる。

(2)へ続く
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