■オマーン戦では”ハリル流”の仕掛けを

 選手交代のタイミングも、もうワンテンポ速くていい。とりわけ、古橋亨梧の得点能力を生かし切れないのは、何とも歯がゆいのだ。

 ベトナム戦で大迫を先発させ、75分までプレーさせたのは、コンディションを上げてもらうためだったのかもしれない。そうだとしても、古橋は所属クラブで好調を維持している。彼を長くプレーさせることは、得点の可能性を高めることにつながる。

 森保監督は主力選手への信頼が厚く、メンバーを大きくいじらないことでチームを成熟させてきた。その代償として戦いかたの幅が拡がらず、相手に分析されやすいチームとなっていた。

 4-3-3を採用したことで、相手は日本の出かたが読みにくくなっただろう。そこからさらに一歩進んで、大胆な仕掛けをしてもいいのではないだろうか。

 思い出されるのは、17年3月のUAE戦だ。敵地アルアインで行なわれたロシアW杯アジア最終予選のアウェイゲームで、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督はそれまでの4-2-3-1ではなく4-3-3を採用し、スタメンも入れ替えた。「経験が重視される試合」ということで、GK川島永嗣とMF今野泰幸を先発に指名した。結果は2対0の勝利だった。

 16日のオマーン戦は、最終予選の行方を左右する大一番だ。積極的な采配で、勝負を仕掛けるタイミングである。いま動かずして、いつ動くのか。

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