ユンカーと槙野智章「2人のFWが与えた脅威」に現れた皮肉【浦和レッズ、カシマで完敗(2)】の画像
FWとして前線に攻め込む槙野智章 撮影:中地拓也

■11月07日/J1第35節  鹿島アントラーズ 1-0 浦和レッズ(カシマ)

 浦和が鹿島に完敗したゲームで先発したメンバーは、リカルド・ロドリゲス監督が本来送り込みたいメンバーとは若干異なっていた。酒井宏樹明本考浩柴戸海が負傷で戦線離脱。そのためサイドバックは左右どちらも違ったメンバーを送り込み、ボランチには伊藤敦樹が入った。

 明本はここ3試合欠場しているが、それでもチーム3位となる出場時間を誇っており、酒井は8月14日の鳥栖戦以降、前節まで11試合連続で先発。柴戸も川崎戦まで7試合連続で先発しており、現在の浦和にとって先発メンバーの常連だった選手たちだ。

 前半のビルドアップの困難さは、負傷者の影響もあった。その結果、鹿島陣内にボール運ぶ場面は限られ、センターフォワードのキャスパー・ユンカーに良い形でボールを渡すことができなかった。チームのシュート数同様に、ユンカーが放ったシュート数もゼロ。デンマーク代表は仕事がまったくできないまま、前半だけで交代となった。

 ユンカーはもともと運動量の多い選手ではない。またビルドアップに積極的に参加するタイプでもない。しかし、それを補って余りある得点力を有している。この試合で言えば、ビルドアップで困難を抱えていたことでユンカーにボールを出すことができず、とはいえユンカーがビルドアップに参加するのは限定的というジレンマを抱えていた。

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