名古屋グランパスは「なぜ守れたのか」?前後半で違った「両チームの戦い方」【名古屋、ルヴァン初戴冠(2)】の画像
スコアを動かして喜ぶFWマテウスら名古屋イレブン 撮影:中地拓也
■【画像】名古屋グランパス‐セレッソ大阪の写真■

■10月30日/JリーグYBCルヴァンカップ決勝  名古屋グランパス 2-0 セレッソ大阪(埼玉)

「前半はとにかく失点をゼロで抑えて、“後半勝負”に持っていこうとみんなで話し合っていました」

 キャプテンマークを巻いたDF中谷進之介が試合後に明かしたゲームプランの通りに、名古屋グランパスはタイトルマッチを進めることができた。前半をスコアレスで折り返し、後半立ち上がりのセットプレーで先制。あまりに理想的な試合展開だった。

 この試合で印象的だったのは、得点後、名古屋の選手が“意気揚々”と守備に奮闘していたことだ。

 通常のチームならば、得点を奪ったとしても完全な守備シフトに持っていくには抵抗がある。相手にペースをみすみすと渡してしまうことになるし、受け身になれば何が起きるか分からず、守り切れるとは限らないからだ。しかし、名古屋はその逆に見えた。自信満々に相手の攻撃をはねかえしていったのだ。

 実際、名古屋はこれまで堅守を売りにして各大会を戦い抜いてきた。

 リーグ戦でいえば、33試合を終えて失点は「26」。川崎フロンターレに最少失点チームの称号を譲っているが、それでも1試合平均の失点数はおよそ「0.787」という堅守を誇る。最も多いスコアは、「1-0」。ウノ・ゼロという数字だけ見ればきわどいスコアを、今季のリーグ戦で9度も勝ち抜いている。

 名古屋が守り切れたのは、この試合だけの集中力ではなく、マッシモ体制での積み重ねと自信があったからこその賜物だったのだ。

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