【Fリーグ×Jリーグ】ワールドカップで日本代表が見せた「善戦」の意味【フットサルに見る日本サッカーの未来】(3)の画像
かつては三浦知良もフットサル日本代表としてプレーした 写真:原壮史

 11人で芝生の上で行われるものだけが、サッカーではない。フットサルもビーチサッカーも、大きなサッカーというファミリーの一員だ。その家族が手を携える必要性と可能性を、サッカージャーナリスト・後藤健生が語る。

 フットサルのワールドカップに参加した日本代表は、グループリーグ3位という成績ながらなんとかラウンド16進出を果たして4試合を戦った。

 日本は、コロンビアで開催された前回の2016年大会ではアジア予選で敗れて参加できなかった。その間、FIFA主催の他のカテゴリーのワールドカップでは、日本は男女あらゆる年代の大会に出場して、しかもすべて決勝トーナメント進出を果たすという偉業を成し遂げていた(ただし、ほとんどの大会で決勝トーナメントの初戦で敗退してしまっていたのだが……)。そんな中で、ワールドカップ出場権を逃してしまったフットサル界にとっては、リトアニアでの大会はまさに“満を持して”の挑戦だった。

 日本は結局、グループリーグの初戦でアンゴラには勝利したものの、その後、スペインとパラグアイに敗れてしまい、グループリーグは辛うじて3位で通過。そして、ラウンド16では“王者”ブラジルに食い下がったものの、2対4と競り負けてしまった。

 日本がグループリーグで対戦したスペインは、FIFAランキングで世界1位のチーム。そして、ブラジルは過去8回のワールドカップで5度の優勝を誇る相手だった。要するに、日本代表は世界のトップと戦ったのである。

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