ルヴァンカップ準決勝第2戦。
ヨドコウ・スタジアムには夏のような日差しがあった。
しのぎ合いのような試合が動いたのは、後半になってからだった。
53分、ゴールラインぎりぎりからの角度のないところから放った加藤陸次樹のシュートはゴール に入った。一度はGK鈴木彩艶に弾かれた後だったが、加藤はパスではなくシュートを選択した。
歓喜した加藤は両手を広げた。セレッソ・ファンの目の前で両ヒザをついて拳を握りしめた。水曜日の第1戦ではチャンスで決めることができなかった思いがこのゴールに込められていた。
「今日は何としても決めたかった」
セレッソ大阪は4年ぶりの決勝進出を決めた。
浦和のホーム・スタジアム埼玉での決勝というプランは消えた。
鈴木は「シュートを打たれる前に少し時間があったので、寄せることができれば弾けたんじゃないか、体にぶつけられたんじゃないか」と悔しがった。
セレッソ大阪の小菊昭雄監督は「いろいろな選択肢がありました。1-0になって、もう一人最終ラインに選手を入れて5バックでしのぐことも頭に浮かびましたが、選手たちは今まで積み上げてきたことを100パーセント出してファイトしてくれました。最後までその流れを継続する形にしました」