サッカー日本代表は10月7日深夜にアウェイでサウジアラビア代表と対戦し、0-1で敗れた。ホームでのオマーン相手の黒星発進に続き、3試合で早くも2敗目を喫した。
日本代表の現状、そして未来は――。取材歴50年を超える大住良之、後藤健生、2人のサッカージャーナリストの激論は、普段以上に熱がこもった。
―今回、スタメンは大幅に変わりはしませんでしたが、交代で出た選手の評価はいかがですか?
後藤「古橋亨梧は、うまくゲームに入ったよね」
大住「古橋は9月の反省を活かしたような気がするね。9月はサイドでプレーすることにとらわれていたけど、今回は自分の一番良いところを出そうとしてた」
後藤「代わってすぐに相手にプレスかけたりね。守田英正は安定感があった」
大住「守田は試合に入り切れていない感じがしたなあ。周りが皆、疲れ切っているから、難しいのかもしれないけど。最初にコントロールミスもあった」
後藤「一発目のプレーだね。その後は良かったでしょう?」
大住「良かった、というほどではなかったな。守田から良いパスが出たというのはなかったし」
後藤「守田があそこでよくやってくれたから、他の選手は結構前に行けたと思うな」
―他の選手はいかがですか?
後藤「オナイウ阿道と中山雄太は、あの時間からじゃ、どうしようもない」
大住「何で最後に中山を入れたんだろう? 大迫勇也を代えることはできなかったかな」
後藤「それは無理でしょう」
―オナイウはどう評価しますか?
大住「ゴールに向かってプレーできる時は力があるんだけど、細かいことが得意なわけじゃないからね」
後藤「もう少しスペースを狙って走るとか、無駄走りでもいいから動いてほしかったけど」
大住「結局、あの時間に出ると、自分が決めることしか考えないよね。そういう感じだと、ボールを待っていて、パスが来たら『さあシュート』としか考えなくなる」
後藤「じゃあちゃんとシュートを打ってくれたかというと、コントロールミスもあったりね。あまり動かないでゴールを狙うというのなら、ボールが来た時にはしっかりシュートを打ってほしかった」