サッカー日本代表は10月7日深夜にアウェイでサウジアラビア代表と対戦し、0-1で敗れた。ホームでのオマーン相手の黒星発進に続き、3試合で早くも2敗目を喫した。
日本代表の現状、そして未来は――。取材歴50年を超える大住良之、後藤健生、2人のサッカージャーナリストの激論は、普段以上に熱がこもった。
―最初の交代で、柴崎岳を代えるべきだったと思われますか?
大住「そう思いますね。後半途中から元気がなくなった鎌田大地と浅野拓磨を外して、南野拓実をトップ下にしてみたらいいんじゃないかなと思ったけど。とにかく、まず代えなければいけなかったのは柴崎だったと思う」
後藤「メモを見返すと、前半の20分くらいから柴崎のボールロストが多過ぎると書いてある」
―では、疲れによるミスではなかった、ということですね。
大住「失点の場面はロストじゃなくて、完全にミスだけど、この試合での柴崎の問題点が、あのシーンに凝縮されていた気がする。右サイドで酒井宏樹がボールを受けて、原口元気に出してから前に走ったのに、原口は柴崎に戻した。その時、ボールがちょっとずれたので、柴崎は後ろ向きになった。それでも、パスコースはあったんだよね。内側に遠藤航がいたし、後ろには吉田麻也がいた。早く判断すれば良かったのに、引きつけてからパスを出したから…」
後藤「すごく良いパフォーマンスをした選手が1回だけミスをしたというなら、技術的なことだから仕方ない。でも、柴崎の場合は前半からそういうミスがあまりにも多すぎたんだから、本人も問題だし、それを代えなかった方も問題だね」