■2010年に日本で販売された記念切手

 ところで、こうしたワールドカップの歴代公式ポスターが日本で切手になったのをご存じだろうか。2010年のワールドカップを記念して、この年の5月31日に発行された。2種類のシートがあり、1つはFIFAワールドカップ(カップそのもの)、ボール、大会ロゴ、大会公式ポスター、そして日本代表エンブレムの5枚(各80円)が収められ、もう1シートは、1930年から2006年大会までの大会ポスターなど80円切手が20枚セットになったものである。

 興味深いのは、2006年までの18大会のうち、1966年イングランド大会、1974年西ドイツ大会、そして1982年スペイン大会の3大会の分が抜けており、「歴代ポスター」は「18大会分の15大会」と、「コンプリート」ではないことだ。おそらく、ポスター中のイラストやミロの絵画、そしてまた「ウィリー」の肖像権など、権利をクリアすることができなかったのだろう。その代わり、「ジュール・リメ杯」の切手が5枚収められている。

 日本郵便のサイトによると、5枚セットは100万シート、20枚シートは75万シートが発行されたという。買った人も多いのではないか。ちなみに、ワールドカップの記念切手は2014年ブラジル大会でも発行されたが、2018年ロシア大会では発行されなかった。

PHOTO GALLERY ■【画像】実はすでに使われていなかったモノが描かれた2006年ドイツ大会などのポスター
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