■イングランドでは「D」と呼ばれる「かまぼこ」
ちなみに、イングランドでは、このサッカーで最も若い(といっても84歳だが)ラインを「D」と呼ぶことが多いらしい。日本では、「かまぼこ」が俗称だ。どちらも、たしかに「ペナルティーアーク」に似ている。
サッカーが誕生した1863年には、ピッチには一切ラインがなく、四隅に立てられたフラッグポストだけがピッチ内外の「境界線」の目安になっていた。ピッチを囲むライン、そしてハーフラインとセンターサークルが一般的になったのが28年後の1891年。この年にペナルティーキック(PK)がルール化されたため、ゴールラインから12ヤード(11メートル)のところに両タッチラインまで1本の線が引かれ、PKはこの線上のどこからけってもよかった。
ちなみに当初のPKは、守備側のGKも、ゴールラインに並行にゴールから6ヤード(5.5メートル)のところに引かれた長さ20メートルほどのラインまで前進して守ることができ、キッカーはドリブルすることもできた。