■リカルド監督「相手にとって浦和がタフな相手だという姿を見せたい」

 長年の海外クラブでの経験を経てJリーグに復帰した長友だが、浦和も同じように今夏にDF酒井宏樹が加入した。リカルド監督は、ヨーロッパの第一線で活躍していた選手がチームにもたらす効果について、「違った国や違ったスタイルなどを経験し、世界的なビッグプレーヤーと言われるような選手とロッカーを共にしてきた選手がチームに加入すると、他の選手もリスペクトをするし、ピッチに立ってもいいパフォーマンスでプラスをもたらしてくれる」と話した。

 実際、酒井もチームに合流してから短期間のうちにフィットすると、海外でのプレー経験を発揮し、今や浦和の右サイドの要となっている。

  酒井をはじめ、浦和もそれぞれの選手が好調を維持しているが、「私たちがやろうとしているサッカーはコンセプトが多いものです。そのため、選手の動きについても、ある選手がここに動いたら、別の選手はここに入るというようなことがある。守備のトレーニングでも攻撃のトレーニングでも、毎回、トレーニングが終わったところで選手同士が話している姿をよく見るので、非常にポジティブだと思う。スペースを空けたり、空いたスペースに入るというスタイルのサッカーなので、選手同士のつながりが重要。だからこそ、選手同士での会話も多くなっているのかもしれません」と、選手たち同士のコミュニケーションの様子を明かし、リカルド監督は目を細めた。

 最後は、「チームには非常に良い雰囲気がありますし、勝利していることによって、さらに良くなっていると思います。ルヴァンカップで川崎と対戦して突破したことも、選手たちに『誰と対戦しても勝てるんだ』というマインドを植え付けることができたと思うし、そこから選手たちも大きな自信を付けたと思います。サブの選手たちも良い雰囲気をつくってくれている。相手にとっても浦和レッズがタフな相手だという姿を見せたい」と、自信を覗かせた。

 リーグ戦第30節、浦和はアウェーでFC東京と対戦する。攻守ともに成熟度を増す浦和は、来季のACL出場圏の獲得に向けて敵地で勝ち点を手にできるか。

 

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